鴻朧館
游月山荘

有馬温泉 月光園便り

有馬温泉 月光園よりお得な情報をお伝えします。

【有馬温泉月光園便り】有馬マニア 旧国鉄有馬駅

今日から10月が始まりました。
時間が経つのが本当に早いと思う今日この頃です。

本日の月光園便りは、“昔の有馬の姿”のお話です。

今、有馬温泉にある鉄道の駅は神戸電鉄『有馬温泉駅』のみです。
ですが戦時中までは“国鉄の有馬駅”と“神戸電鉄の有馬温泉駅”が共存していた時期がありました。

その国鉄有馬駅、どこにあったかと言いますと、神戸電鉄の有馬温泉駅より北に5分ほど坂を下ったところにありました。
乙倉橋という橋の近く、今は先山クリニックという病院のある場所が、国鉄有馬駅跡です。

今は当時の面影をしのぶようなものは残っていません。
乙倉橋の欄干に在りし日の写真がある程度ですね。
つい最近までその近くに当時のものと思しき煉瓦製の壁があったのですが、それも取り壊されています。
また、付近にJR西日本の関連会社が管理する土地があるのですが、これもきっとその当時の名残なんでしょうね。

この国鉄有馬駅、有馬の中心街からは少し離れています。
当時はこの駅から中心街まで人力車でお客さんを運んだりしていたようですね。
なだらかな坂をゆっくりと人力車に揺られて旅館まで、、、
なかなか風情のあるヒトコマだったのでは、と想像できますね。

この有馬駅は三田と有馬をつなぐ、国鉄有馬線の終着駅でした。
後発の神戸電鉄にスピードの面で負けたことが、国鉄有馬線の廃線へのきっかけとなったようです。
戦時中の昭和18年、線路の資材が篠山線に転用され、その後顧みられることなく今に至ります。

戦時中に廃線になっただけあって、今の有馬で国鉄有馬駅のことを知る人はほとんどいないようです。
今はなき有馬駅跡で当時の面影をしのぶ、そんな旅がお好きな方はぜひ一度お立ち寄り下さい。

平成18年10月1日(日) 有馬温泉月光園 奥平

【有馬温泉月光園便り】有馬川の光景 桜の小径(こみち)

以前、蛍の見所としてご紹介しました桜の小径(こみち)。
有馬川沿いに徒歩10分程の道で、太閤橋から北に向かって伸びています。

この桜の小径、春には桜、6月にはホタルと、季節を感じる風流な道です。
私自身、会社への通勤にこの道を通るのですが、四季折々の風情を感じられるのが気に入っています。

この桜の小径のもう一つの顔が、自然とふれあうことができるという点です。
時々見かけることができるのが水鳥の類。
写真のような背の高い鳥をしばしば目にすることができます。

有馬に来るまで私は、鳥といえばせいぜい鳩、烏、雀ぐらいしか見かける機会はありませんでしたが、最近では水鳥を見てもそれほど驚くことはなくなりました。
ただ、初めて水鳥を間近に見たときには、さすがに有馬の自然の多さに驚きました。

他に、めったに見かけることはありませんが、蛇を見かけることもあります。
一度、蛇を踏んづけてしまいそうになったこともあります。
これはなかなか見かけることがないだけに、結構驚きます。
さらに有馬の街中ですが、夜中にイノシシが出ることがあります。
夜中に有馬町内を歩かれる方は、どうぞお気を付け下さい。

自然がいっぱいで季節を感じられる桜の小径。
有馬にお越しの折はぜひ足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

平成18年9月30日(土) 有馬温泉月光園 奥平

【有馬温泉月光園便り】有馬 太閤橋と太古橋

有馬で一番交通量の多い交差点は温泉街の入り口、神戸電鉄有馬温泉駅前の坂を上がったところにあります。
その交差点のすぐ近く、有馬川にかかる橋は太閤豊臣秀吉にちなみ太閤橋と呼ばれています。
有馬と秀吉公は縁が深いですが、この太閤橋もそのつながりの1つです。

この太閤橋、かつては太古橋という名前でしが、平成13年にリニューアルされて太閤橋と改称されました。
橋の向かいでは秀吉公の像が橋を見守っています。
有馬ひょうたんまつりが開かれた有馬の工房や、現在の金の湯も太閤橋と同時期に整備が進められました。

その太古橋、明治時代には滝川(現在は月光園の敷地内を流れています)の氾濫で、一度橋そのものが落ちてしまったことがあります。
以前に落葉山からの下り坂で滝川上流を下った際に、砂防工事の跡を見かけましたが、それもこういった氾濫を受けての工事だったのかもしれません。
有馬とは直接関係ないものの、1938年と1967年には大雨による水害が阪神地区で起こっていますし、六甲山系は水害の要警戒区域でもあります。

ちなみに太閤橋の交差点の表示は「太閤橋 Taikohashi」と書かれています。
私たちは普段「たいこうばし」と発音しているのですが、正式名は「たいこうはし」のようですね。
有馬にお越しの際は一度ご覧になってみて下さい。

平成18年9月27日(水) 有馬温泉月光園 奥平

【有馬温泉月光園便り】有馬温泉周辺の病院 救急医療体制


今日の月光園便りは有馬温泉の周辺の病院の情報についてです。

有馬周辺にはいくつかの救急病院があり、救急医療体制が整っています。
月光園でも、体調を悪くされたお客様を搬送することがあります。

神戸アドベンチスト病院

済生会兵庫県病院(写真)

また、上記の病院で当直医がいらっしゃらない場合、遠方の病院にご案内する場合もあります。

私もフロントで何度か経験したのですが、急病のお客様がいらっしゃる、というのは私どもも心配する出来事です。
ただ、山の中のイメージのある有馬温泉ですが、周囲にはちゃんと病院もございますのでご心配なくお越し下さい。

温泉地にお越しいただくときに一番お気を付け頂きたいのはやはりお風呂に入る時ですね。

温泉入浴6カ条

有馬に限らず、ご旅行の折はどうぞ体調などにお気を付けてお越しください。

平成18年9月26日(火) 有馬温泉月光園 奥平

【有馬温泉月光園便り】六甲山の今週のお花〜サラシナショウマ(晒菜升麻)


六甲山より今週のお花

六甲高山植物園ではサラシナショウマが見ごろを迎えています。
白く太い花穂が印象的な、美しい花です。

このサラシナショウマ、若菜を茹でて水に晒して食用にしたことからその名がつきました。
花期は9月10月ですが、春ごろに取れる若菜が食用になるようですね。

以前、この月光園便りで同じような名前のレンゲショウマとキレンゲショウマをご紹介しました。
キレンゲショウマは別物ですが、レンゲショウマとは同じキンプゲ科で仲間になります。
ちなみにショウマ(升麻)というのはサラシナショウマの茎を乾燥させた生薬のことを言います。
漢方薬で解熱、発汗、解毒薬として用いられます。

このサラシナショウマ、シベリアを含む東アジア全体に分布しています。
食用になり、なおかつ薬にも用いられる有用な花ですね。
ちなみに花言葉は雰囲気の良い人、暖かい心、と非常に良いイメージですね。

六甲高山植物園ではこの他にも、ヤマトリカブト、ハマギク、ホトトギス(バラ科)が見ごろを迎えています。
秋分の花をご覧に、六甲山にお越しくださいませ。

平成18年9月23日(土) 有馬温泉月光園 奥平