鴻朧館
游月山荘

有馬温泉 月光園便り

有馬温泉 月光園よりお得な情報をお伝えします。

【有馬温泉月光園便り】有馬マニア ~有馬街道を歩く(後編)

今日の月光園便りは有馬温泉から新開地まで、有馬街道の歩き旅の後編です。

箕谷を越えて単調な登り坂をひたすら登っていると、あまり思考力がなくなってきます。歩道があるため危険ということはないのですが、ただひたすらにキツい登りが続きます。

そうしてようやっと峠を越え、楽になったなと思って気楽に歩いていると、どうも周りの景色が予想していたものと違います。おかしいなと思ってコンビニで道を尋ねると、大幅に道を外れて鈴蘭台方面に進んでいたことが判明します。これで軽く30分は時間をロスしてしまいました。もとの有馬街道に戻ったのは午後2時前でした。

そこからまた歩みを進め、小部トンネルという500mほどのトンネルにさしかかります。今回の旅でここが一番の難所だったかもしれません。トレーラーなど大型車が通る度にトンネル内にものすごい風が吹いて、風圧で吹き飛ばされそうになります。トンネル内に歩道はあるのですが例によって幅は狭く、歩くのには全く適していません。わずか500mでも非常に長く感じるトンネルで、トンネルを出た後は「外の世界っていいな」と素直に思える心境になっていました。

そこから先は山の中の曲がりくねった道をひたすらに下って行く道です。やはり歩道は狭くて危険なのですが、もういい加減大型車にも慣れてきたのかそれほど怖さは感じなくなっていました。景色もよく、歩道さえ整っていたらハイキングコースになるかもしれませんね(写真上)。ただ、空気は非常に悪いんですけれども。途中で兵庫区との境の標識を見つけましたが、5時間も経ってもまだ北区にいたということに少しびっくりました。

そこから兵庫区平野町の中、山道をひたすらに下ります。そして疲れきった頃に本当に唐突に、大きな町が眼下に広がっていました。兵庫、新開地、神戸の辺りまで見渡せ、少しの間そこで景色を眺めていました。

そこからは町になっていて、歩道もしっかりしています。途中の祇園町で、有馬街道の碑を見つけました(写真下)。間違いなく有馬温泉から街道を歩いて来たことを実感できて、感慨深いものがありました。その後は本当に普通の町歩きで、商店街の景色にほっとしたり、コンビニに立ち寄ったりしてブラブラと歩いていました。

そして午後4時前、ようやく新開地東の有馬道交差点に到着しました。時間にして7時間弱の歩き旅でした。ようやく歩き終わったという感慨もありましたが、ひたすらに疲れた私はすぐに近くの喫茶店で休憩を取ることに。そこで小1時間ほど時間をつぶしました。

今回有馬街道を歩いてみての感想ですが、あんまり人にオススメできるようなものではないというのが正直なところです。何しろ歩道が狭い箇所が多く、危険を感じることが多かったです。もちろん車で通るだけなら何の問題もないので、有馬街道の歴史を感じる旅には車で行くのが一番かもしれませんね。月光園にお越しいただく際には阪神高速北神戸線など便利なルートもございますので(交通アクセスのページをご覧下さい)、ぜひそちらをご利用下さいませ。

平成19年3月29日(木) 有馬温泉月光園 奥平

【有馬温泉月光園便り】有馬マニア 〜有馬街道を歩く(前編)

先日、有馬街道を丸1日がかりで歩いてきました。今日の月光園便りは本当にマニアックな、有馬街道の歩き旅をお伝えします。

有馬街道という通称はよく耳にしていたのですが、新開地まで続いているとは割と最近まで知りませんでした。神戸まで有馬から歩いて行けるとなると、いつしか一度は歩いてみたいなという思いにとらわれるようになりました。

月光園便り 有馬街道

当日は朝9時すぎに有馬の太閤橋を出発しました。おそらく8時間ぐらいはかかるだろうなと踏んで、早めに出発しました。有馬口駅までは特に問題なく、快適に歩くことができます。

そこから問題だったのは、有馬口駅から唐櫃台駅に至る道です。道には非常に細い歩道しかなく、トラックやトレーラーが通るたびに避けて歩かないといけません。もちろんそんな道を歩いている人は皆無で、この道は完全に車のための道なんだなと思います。ここまで危険な道だと知らずにいたので、こんな無謀な企画を立案した自分自身が信じられないほどです。唐櫃台駅に着いた頃には私はすっかりヘトヘトに。山道で疲れきった私の目には、唐櫃台の町が普段より都会に見えました(写真上)。

そこから先、箕谷あたりまではちゃんとした歩道があり、快適に歩くことができます。途中のレストランで昼食をとったり、スーパーで買い食いをしたりと余裕のある歩き旅でした。このあたりの道から見える景色も良いもので、ゆったりとした気持ちで歩くことができます(写真下)。

普段は電車で通る道ですが、歩くだけで随分と違うものに見えてきます。大池、花山、谷上と、電車で通り過ぎるだけでは見えてこない町の姿があるんだなと実感できます。

ただ、谷上を越えて箕谷あたりから今までの余裕のある道とは違って、登り坂となります。単調な登りが続き、体温は上がる一方で先ほどまでの余裕は一瞬にして無くなります。このあたりに上り坂があると上司に聞いてはいましたが、予想以上の単調さが非常にキツいものに思えてきます。(後編へ続く)

平成19年3月28日(水) 有馬温泉月光園 奥平

【有馬温泉月光園便り】アドルフに告ぐと有馬温泉


先日、手塚治虫記念館に入りそびれたというお話を紹介したのですが、それから改めて手塚治虫作品を読んでみようと思い立ちました。その中で「アドルフに告ぐ」という作品を今回初めて読む機会に恵まれました。

昔に手塚作品を読み漁っていたことがあるのですが、なぜかこの作品は読んだ覚えがありません。この作品の舞台の1つは神戸で、昔の神戸の姿が描写されていて興味深いです。

その中で有馬温泉が登場するシーンがあります。主人公の少年が、神戸の街から日本海まで逃げるつもりで山を越えたら、そこは有馬温泉だったという一場面です。その他にも有馬の芸妓さんが登場したりと、何回か有馬が登場するシーンがあります。

改めて読んでみると手塚作品は面白いなと思います。この「アドルフに告ぐ」も一気に読んでしまいました。記録映画にあるようなシーンを、うまい具合に漫画に再現しているなと感じます。

この作品に限らず、フィクションに有馬温泉が登場するものがありますね。先日ご紹介した有馬温泉殺人事件もそのひとつです。
有馬マニアとしては、ちょっと追求してみようかと思っています。

平成19年3月5日(月) 有馬温泉月光園 奥平

【有馬温泉月光園便り】有馬温泉の気温


今日の有馬温泉は雨が降ったり止んだりでした。
そのせいか、今日は意外と冷え込んだ一日でした。

有馬の気温は神戸と比べて少し低いです。
そのため、大阪や神戸などから車で有馬に来られた方はまず、「寒っ」と一言おっしゃられる事が多いです。
有馬の気温は三宮あたりよりだいたい2〜3℃は低いようです。

今日は所要で三ノ宮に外出し、有馬に戻ったのですが相当な温度差を感じました。
三ノ宮では春の訪れをしっかりと感じることができたのですが、有馬はまだ寒さが残っています。こういった季節の変わり目になると特に、有馬と神戸の温度差が激しく感じられます。

有馬温泉にお越しの際は、もう1枚上着を持ってお出かけ下さいませ。

平成19年2月23日(金) 有馬温泉 月光園 奥平

【有馬温泉月光園便り】有馬道の終点

今日の月光園便りは、先日ご紹介しました有馬街道の話題をもう少し掘り下げてみたいと思います。

有馬温泉から有馬街道を西に進んでいくと、途中で有馬街道という名前から有馬道という名前に変わります。
その有馬道の終点は神戸高速鉄道の新開地駅と高速神戸駅の間にあります。

ここから有馬温泉を経て伊丹まで一本の道で繋がれていると思うと、しばらく遠くを見つめて佇んでしまいます。
行こうと思えば新開地から有馬温泉まで歩いていくこともできるわけですね。

有馬温泉から見ると、同じ有馬街道でもかつては東の伊丹に向かう道の方が西行きより重要でした。
西南にある神戸の街が大都市になったのは、歴史的に見ればまだまだ最近の出来事ですね。
今では大阪や京都からは中国自動車道が重要なルートになっており、東行きの有馬街道の重要性はそれに比べて低くなってきています。

有馬街道ぞいの建物は、有馬温泉でない場所でも有馬という名前が用いられることがあります。
有馬街道温泉、すずらんの湯などもその1つですね。

有馬温泉と各地を結ぶ有馬街道。
いつか全ルートを通る機会があればなあ、と思っています。

平成19年1月24日(水) 有馬温泉月光園 奥平