鴻朧館
游月山荘

有馬温泉 月光園便り

有馬温泉 月光園よりお得な情報をお伝えします。

【有馬温泉月光園便り】神戸北野異人館、旧中国領事館


 北野外国人倶楽部の隣に旧中国領事館がございます。こちらも入館して来ましたのでご紹介したいと思います。

 この旧中国領事館は、中国の政治家であった王兆銘(1883〜1944年)が、1940年に南京に親日政府を築いた際に、領事館として立てた物だそうです。中は家具調度品、置物、中国の美術品などで統一されていて、当時をしのばせています。中でも美術品は、西周時代の物から、現代の水墨画まで展示されていて、オリエンタルムードが漂っております。

王成喜の墨彩画 「春」が展示されており、館の絵画郡の中でもひときわ目立っており、中国の芸術文化の実力を、まざまざと見せつけられます。

<DATA>
住所 神戸市中央区北野町2-18-2
TEL 078-271-9278
ジャンル 公開異人館
入館料 ¥500-
営業時間 (冬期) 9:00〜17:00 
(夏期) 9:00〜18:00
定休日 年中無休

【有馬温泉月光園便り】地獄谷

今日は、有馬温泉の“地獄谷”についてのお話。

写真では見難いと思いますが、看板の内容は下記の通りです。

====================

       地獄谷

 射場山と愛宕山との間の谷を地獄谷と呼ん
でいます。
 ここは、数十万年前の地殻変動のときにで
きた射場山断層です。
 この谷には、鳥地獄・炭酸地獄・虫地獄な
どがあります。射場山断層の割れめから、た
くさんの炭酸ガスが噴き出て、虫や小鳥など
が死んだところに、この名の由来があります。
 また、この付近に湧き出ている炭酸水は、
かつてその成分がわからず、町民から「毒水」
として恐れられていましま。
 この毒水の湧き出ていた「血の池」という
炭酸泉に目をつけた三田城主の山崎家盛は、
慶長2年(1597年)に温泉場をつくろうと
しました。これに驚いた町民は、太閤さんに
直訴し、その工事をやめさせました。家盛は
激怒して、当地の住民を皆殺しにすると言っ
たという話が残っています。
 明治以降に、虫や小鳥などが死んだのが、
炭酸ガスのためであるとわかりました。それ
からは、炭酸泉の掘削が行われ、湧き出た炭

酸水は良質のおいしい飲料水として評判とな
りました。
 この地獄谷を訪れ、鼓ヶ滝を巡るコースは
古くから湯治客の散歩道として親しまれ、鎌
倉、室町時代の五山文学の詩集などにも登場
しています。

====================

と、言うように非常に身体に良いとされる炭酸泉も人々に理解されるまでにかなりの時間を要した事が伺えます。

今ではその名残は全く無く、「湯山稲荷大名神」を祀る鳥井と小さな社、そしてその脇の山中に「炭酸地獄」と書かれた古い石碑が有るのみです。

こちらは、有馬温泉の外周の山中に位置しており、中心街から離れておりますので、観光のお客様の目に触れる事も少ないと思います。
この近くには、「有馬稲荷神社」もありますのでお時間の有る方は一度ご覧になられてはいかがでしょうか。

現在では道路も舗装され、先ほども申し上げたとおり“地獄”という言葉が当てはまるような名残はございませんが、私が想像するのは、きちんとした道路も無く獣道程度の山中だったのだと思います。そのような中、沢山の鳥や虫が同じ場所で死んでいるのを発見したらそれは恐ろしい事であったと思います。“地獄”のように映ったとしても不思議ではないですね。

と、言うわけで歴史的な物をただ何気なく見るのではなく、いろいろと想像を膨らませてみるのも面白いのではないでしょうか。

平成19年6月7日(木)
有馬温泉月光園 幸坂

【有馬温泉月光園便り】神戸北野異人館、北野外国人倶楽部


 うろこの家を出てすぐ向かいに山手八番館がございます。その隣が北野外国人倶楽部です。

 この館は神戸港開港当初にこの外国人居留地に建ち、外国人の社交場として賑わっておりました。暖炉や豪華な家具調度品からその名残を伺えます。
 その家具調度品はブルボン王朝やビクトリア王朝の貴族が使っていたのが多いそうです。また明治、大正、昭和の3台にわたる文明開化の流れを写真で紹介している【神戸開花ストーリー】は非常に興味深いものです。

 屋外には欧風庭園が広がり、ミニチャペルもございます。また横穴式井戸はとても珍しい物で見落とせません。

 屋内は天井までのびる大型暖炉が圧巻です。表面に精巧に作られた浮彫が施された豪華版で、フランスのブルボン王朝(1589〜1830年)に貴族が使っていたものだそうです。そして屋外の一隅に馬車が置かれております。1890年ごろ、フランスのノルマンディ地方で荘園領主が乗っていたものらしいです。手動式ブレーキ、キャンドルの燈光機などに当時ののどかな雰囲気を感じます。

  オールド・キッチンでは銅製の鍋などがにぶい光沢を放っております。薄暗く昔の厨房をリアルに再現しているように思います。

うろこの家まで訪れたのであれば、後は坂はございませんので、是非よりたいスポットです。

 平成19年6月6日 有馬温泉月光園 門口

【有馬温泉月光園便り】北野異人館、ウィーン・オーストラリアの家

ラインの館を出てそのまま坂をずっと登って参ります。そうしますとウィーンオーストラリアの家に到着します。

 この家までの坂道はけっこう急で、坂道の多い有馬在住の私でさえ、汗ダクになるような坂道です。やっとの思いでたどり着いたといった感じです。

 このウィーンオーストラリアの家では、有名な作曲家でありますモーツァルトをテーマにした、オーストラリアの文化の紹介が主だそうです。館内は19世紀後半の貴族の家を再現しており、女帝マリア・テレシアの肖像やロココ調の衣装などを展示しております。また作曲に使われたピアノなどの複製や直筆の楽譜、手紙など、ザルツブルグのモーツァルトミュージアムからの寄贈品なども展示されているそうで、マニア必見だそうです。

 またガーデンテラスではインペリアルホテル直送のオーストラリアワインも販売されておりました。飲みたかったのですが、私は非常にアルコールに弱い体質ですし、まだまだ予定がありましたのでやめておきました。

 2F展示室には、日本にも数台しかないと言われるフォルテ・ピアノを展示されております。モーツアルトが作曲に使ったものと同じタイプだということです。ガーデンテラスに面したチョコレートショップでは、国内での販売はここだけというインペリアル・トルテを販売しております。これはウィーンにあるホテル・インペリアルのシェフが、約150年前のレシピを基に忠実に作り上げた幻の1品だそうです。

<DATA>
住所 神戸市中央区北野町2-20-4
TEL 078-242-6530
入館料 ¥1,000-
営業時間 (冬期) 9:00〜17:00 
     (夏期) 9:00〜18:00
定休日 年中無休

平成19年6月4日 有馬温泉月光園 門口

【有馬温泉月光園便り】神戸異人館〜うろこの家・うろこ美術館〜

 ラインの館を出て、坂を登っていくとウィーン・オーストラリアの館がございます。その館の近くにうろこの館⇒という看板がございますが、右に行くような通路はございません。はて?と思いウィーンオーストラリアの館をそのまま通過するとまた坂道になっております。その坂を登ったところにうろこの家とうろこ美術館がございました。

 このうろこの館は北野異人館で最初に公開された建物だそうです。国の指定文化財にもなっていて、外国人向けの高級借家だったそうです。建物の外壁に使っている天然石の模様が魚のうろこに似ているところから”うろこの家”という愛称が生まれ、親しまれております。

 写真右側がうろこの家となっており、館内のインテリアも昔のままだそうで、アンティークな家具や置物の逸品のほか、欧州の王室が愛用したらしい豪華な陶磁器などを展示しております。

 左側の建物はうろこ美術館で、こちらでは絵画の展示をしております。主にヨーロッパとロシアの近・現代絵画が多いようです。有名な画家の傑作が展示されております。

 またこのうろこの家は異人館でもっとも高台に位置しておりますので、そこから見える港中心の神戸市外は絶景です。展望台としての人気も高いようです。

 私が訪れたときは写真下のように、黄砂のせいかあまり綺麗に撮影できませんでしたが、神戸市の絶景を楽しむことができました。もうちょっとデジカメ撮影の技術を勉強しないとなぁと思った一瞬でありました。

 
平成19年6月3日 有馬温泉月光園 門口